「国勢調査の回答データが削除される」「75%まで入力済み」と届くと、途中で止めた手続きがあったか気になりますよね。ただし、今回の案内は正規の回答依頼として扱わず、メール内のボタンや添付ファイルを開かないでください。総務省統計局は、国勢調査の回答状況の確認や回答のお願いをメールでは行わないと明記しています。
「えぞノオト」のマンマユートです。2026年11月3日に届いた国勢調査を名乗るメールについて、2026年11月4日時点の公式情報と照合しました。受信年と削除予定年の食い違い、差出人表示の不自然さ、操作してしまった場合の対応を整理します。
国勢調査はメールで回答状況を確認しない
今回のメールは、一時保存した回答の保存期限が近づいているとして、回答を完了させるためのボタンへ誘導しています。国の調査に関係する話に見えますが、総務省統計局の公式な案内とは一致しません。
統計局の国勢調査ページと問い合わせ先ページには、不審メールへの注意が掲載されています。国勢調査について、メールで回答状況を確かめたり、回答をお願いしたりすることはないという内容です。今回のような催促に応じて、入力を再開する必要はありません。
ここで大切なのは、国勢調査そのものの存在と、届いたメールの正当性を切り離すことです。実在する調査名や部署名が書かれていても、個々の受信者に届いた回答依頼が本物だという証明にはなりません。私なら、文章の丁寧さよりも公式の連絡方法を判断の軸にします。
2026年受信なのに削除予定日は2025年
本文には、削除予定の日時として令和7年11月30日(日)23:59が記載されています。令和7年は2025年です。受信日時の2026年11月3日と比べると、期限がすでに過ぎていることになります。
11月という月だけを見ていると、同じ年の月末が締切だと思ってしまいそうです。しかし、和暦を西暦に置き換えると、期限間近という呼びかけとの矛盾が分かります。この日付を2026年11月30日に読み替えて受け取らないようにしましょう。
| 確認する項目 | 日時 |
|---|---|
| 受信日時 | 2026年11月3日17時52分 |
| 本文にある削除予定 | 令和7年11月30日23時59分 |
| 西暦に直した削除予定 | 2025年11月30日23時59分 |
「75%入力済み」という数字も、メールの送り手が示しているだけです。実際の回答履歴を確認できた情報ではなく、データが残っていることや削除されることも裏付けられていません。保存データを失いたくない気持ちに働きかける内容として、慎重に受け止める必要があります。
差出人の名前や住所だけでは信用できない
差出人欄には国勢調査を思わせる表示がありますが、文字の順序や見え方が不自然です。表示された送信元アドレスのドメイン部分も、総務省統計局の公式サイトで使われているものとは異なります。ただし、アドレスだけで送信者の実体や所在地までは分かりません。
本文にも、通常は見えにくい文字が多数挟まっているように見えます。こうした文字は表示や検索に影響することがありますが、それだけを理由に詐欺と断定するのは避けたいところです。今回の判断では、公式が否定しているメールでの回答催促である点を重く見ます。
末尾には総務省統計局の部署名や所在地が書かれています。実在する住所は誰でも文章に転記できるため、それが一致していても送信元の保証にはなりません。また、警察庁も送信元の名称やアドレスは偽装できるため、表示だけで真偽を判断するのは難しいと説明しています。
認証情報も、内容を見ずに判断しない
メール画面には「認証情報」という項目がありますが、今回分かる範囲では具体的な判定結果や詳細なヘッダーは確認できません。したがって、認証に成功した、送信元が技術的に証明された、といった説明はできません。
仮にメールの認証に関する表示を見られても、それと国勢調査の正規の依頼であることは別の話です。差出人名、本文の署名、認証結果など一つの表示だけに頼らず、依頼内容が公式の案内と合っているかを確かめるほうが実用的です。
リンク先と添付ファイルは開いて確かめない
受信画面には、拡張子が.pxiで容量が36Bの添付ファイルが表示されています。ファイルの実体や用途は確認できていません。小さいから安全、見慣れない拡張子だから必ずウイルス、といった判断はできず、内容確認のために開く必要もありません。
回答を促すボタンの実際の接続先も、今回の情報だけでは分かりません。本記事ではリンク先へのアクセスや添付ファイルの解析を行っていないため、誘導先で何を要求されるか、どのようなプログラムかは断定しません。
消費者庁の注意喚起では、国勢調査で金銭を要求したり、銀行口座の暗証番号やクレジットカード番号、年収や預金額などを尋ねたりすることはないとされています。もしそうした入力を促す画面に進んでも、国の手続きだと考えて入力を続けないでください。
まだ何も操作していなければ
メールを受け取っただけなら、返信、回答ボタンのクリック、添付ファイルの開封をせずに対応できます。末尾の「配信停止」も、正規の解除手続きとは確認できないので使わないようにしましょう。
相談や報告を予定している場合は、削除する前に元のメールや受信日時を保存します。証拠として保管する原文と、家族などに注意を呼びかけるための画像は分け、公開用の画像からは宛先メールアドレスなどの個人情報を隠してください。
その後は、利用しているメールサービスの案内に沿って迷惑メールとして報告し、削除する方法があります。操作の場所や名称はサービスによって異なります。差出人のブロックだけで、別のアドレスから届く同種のメールまで防げるとは限りません。
リンクを開いた・情報を入れた場合は
すでに触ってしまった場合は、どこまで操作したかで対応が変わります。メールを読んだ、サイトを表示した、情報を入力した、ファイルを実行した、という段階を思い出し、追加の操作を止めてから整理しましょう。クリックしただけで必ず感染したとは限りません。
- サイトを表示しただけ:画面を閉じ、追加の入力やダウンロードをしない
- パスワードを入力した:公式の別経路から、同じ認証情報を使うサービスのパスワードを変更する
- カード・銀行情報を入力した:カード会社や金融機関の正規の窓口へ速やかに連絡する
- ファイルの実行・アプリ導入をした:端末の状態を確認し、業務用なら管理者にも連絡する
氏名や住所、電話番号を入力した場合は、その後の不審な電話やメッセージにも注意が必要です。「国勢調査の件で確認します」などと連絡が来ても、相手が知っている情報だけで信用しないでください。通知を許可した場合も、ブラウザーの公式案内に沿って許可を見直します。
警察庁は、普段利用するIDやパスワードをフィッシングサイトへ入力した場合、同じ認証情報を使っているすべてのサービスでパスワードを変更するよう案内しています。変更作業はメールのリンクを使わず、普段のブックマークや公式アプリなどから進めます。
不安が残るときは公式の窓口へ
調査に関する疑問は、統計局の公式サイトや住んでいる市区町村の公式サイトから担当窓口を探して確認できます。名寄市で暮らす方も、市の公式サイトで担当先を調べる方法なら、不審メールに書かれた連絡先を頼らずに相談できます。
個人情報を渡してしまったなど具体的な被害の相談は、最寄りの警察署や警察相談専用電話「#9110」が案内されています。いつ届いたか、何を入力したか、金銭のやり取りがあったかを整理し、元のメールなどを窓口の指示に従って提示しましょう。
マンマユート「あと少しで終わる」と思ったときこそ、一度手を止めたいですね
今回のメールで気になるのは、入力済みの75%を無駄にしたくないと思わせる点です。しかし、その進捗自体が本当かは分かりません。回答ボタンを押す前にメールを閉じ、必要な確認は公式の別経路から行う。その一手で、急いで判断する流れを止められます。





